資料を読んだ方の感想です
外国の家と比べて~「知熱の家」ガイドブックを読んだ感想6
無料ガイドブックを読んだ感想をいただきました。
(ガイドブックの案内はこちらをクリック → 「知熱の家」とは?)
鎌倉市 H様よりいただきました。
H様はカナダより移住された方ですので日本の劣悪な住環境に愕然とされているようです。
冬場マイナス20度を下回るカナダでは二重~三重窓は当たり前。 ベイパーバリアや断熱の基準自体が冬の寒さを基礎にそもそも高く、 冬暖く、暖房の熱を逃がさない。そのため、夏も涼しく冷房の冷気を逃さない家で過ごしてきました。
また100年以上の寿命をもつストーン(レンガ造り他)ハウスを代表として、
家=財産として土地と共に受け継げるものという認識があり、
日本のように25年~の平均寿命の家とは違うものです。日本の典型的な建築は、残念ながらG8諸国で比較するに世界水準
先進国内では最低レベル、さらに25年しか寿命の無い日本住宅の
輸出は先進国では需要が皆無と海外では言われます。築10年以上の木造賃貸テラスハウスに現在在住していますが、
隣の水道管の音から始まりあらゆる音や声(通常の電話や会話から鼾まで)が
筒ぬけという壁の薄さ、壁と天井の断熱材の薄さ(無いに等しい)に驚愕を覚えています。この夏の二階の暑さと春先の特に1階の寒さはひとしお。
冷房をいれても設定を低くしても真夏日は照りつける
太陽光と熱が屋根と天井を突き抜けて2階を攻撃。室温が冷房を強で低音設定にしてもずっと29度より下がらない。
冷房を消した瞬間から暑くなる、暖房を消したその瞬間から寒くなる・・・
果たして断熱材は入っているのか?と疑問を覚えるほどです。ジオサーモ(地熱)利用や風力発電、太陽電力の導入や、
また欧米のハウジング輸入も視野にいれつつ、出来れば
日本の地に家を構えるのならば、日本の建築で住みやすい
家を将来、おなじ海岸沿いの湘南地区にもちたいと考えています。そこで、御社のサイトを発見しました。
地熱の利用方法が、従来の欧米に出回っている地中熱ヒートポンプタイプで無いことに
驚きましたが、その伝導型地熱利用という手段を興味深く拝見しました。ただ漠然とした疑問が生まれたのは、なぜ既に欧米でその効果が
立証され広く出回っている欧米式の地中熱ヒートポンプ式を利用を
導入せず、チセからヒントを得て応用した伝導型をとられたのかな?
ということ。ヒートポンプの導入コストはそんなに高価なのでしょうか?
次に日本独自の家造りを活かした木のぬくもりを感じる家で
地熱利用の家も魅力的ですが、これを鉄筋コンクリートの
家で応用はできないのかな?など疑問点が出ました。鉄筋コンクリートの家の方が耐久性・そしてなおかつ遮熱
その他に優れるのではないかな?という素人考えですが。石造りの家・コンクリートが基本の国からきたものにとって、
日本の木造家屋は美しい反面、耐久性その他の面での比較は
どうなのかと疑問をもちます。反対に京都の古い寺院などを廻ると、開け放された木造の
古い寺の内部の涼しさや耐久性(大規模な修繕を国家の国宝として
施しているとは思いますが)に驚かされます。最後に、御社の施工する家は最終的に50年~100年と
耐久性の有る世代を超えて受け継げる家造りになっているの
でしょうか、それとも25~30年経つと大幅なリフォームを
施さなければいけない従来の家造りと似たものでしょうか。ガイドブックは二冊とも初心者にも解りやすい形で地熱の原点を説明し、
ヒートショックなどもおりまぜて簡単明瞭なハンドブックになっていると思います。無償で提供戴いたことに重ねて感謝します。
また、最近は多くの建設会社や工務店などが、
外断熱をとりいれており、とても参考になりました。神奈川県でも施工する工務店もあるようですし、興味深くこれからもサイトのチェックや
研究会のサイトも拝見させていただこうとおもいます。とにかく湘南の地は山、そして海に囲まれ 潮風の関係で
とても高湿で空気も地面も常に湿えお帯びていて家屋は
カビとの戦いなので、湿気にも強いというのは大切な要素です。御社のサイトでは、導入の実際の事例を画像を盛り込みながら紹介
されている所がとても参考になりました。今後のより一層のご活躍を湘南鎌倉の地より願います。
暑いあつい木造借家より・・・。
有難うございました。
ご丁寧なご感想をいただきまして大変恐縮です。ありがとうございます。
その中の内容で一部返答をさせていただきます。
> ヒートポンプの導入コストはそんなに高価なのでしょうか?
ヒートポンプ式の手法を取り入れた住宅ももちろんありますよね。
その方がより地中熱を利用できるのかもしれません。
当社でその方式を採用しなかったのは
①できるだけ設備としてエネルギーをくみ取る方式にしたくなかった。
メンテナンスなどにも費用はかかると思ったので。
②設備費が高価ではないか?(これは詳細な金額を知っているわけではないですが)
という点が主な考えです。
伝導型の方がより設備機器の採用に特別なことをしなくても良い、と言う点に魅力を感じました。
(地熱住宅は基本的に空気を循環させるための換気装置だけですから)
また伝導型の方が完璧な快適環境ではないにせよ、建物の温熱環境が緩やかに底上げされている、
という部分にも共感できるものがあったのです。
ヒートポンプ式を否定するわけではないですが空気の流れなどを考えると伝導型のほうが
より自然かなあ、という考えです。
> 次に日本独自の家造りを活かした木のぬくもりを感じる家で
> 地熱利用の家も魅力的ですが、これを鉄筋コンクリートの
> 家で応用はできないのかな?など疑問点が出ました。
鉄筋コンクリートの家でも応用できるかもしれませんね。
外断熱を施してあれば基本的な温熱環境もよいと思いますので。
細かな点で技術的な課題もあるかもしれませんのでそういう点は検証が必要ですね。
> 鉄筋コンクリートの家の方が耐久性・そしてなおかつ遮熱
> その他に優れるのではないかな?という素人考えですが。
コストバランスと住み心地などで木造とコンクリートの長所短所があると思います。
個人的には木の家が好き!という思いがありますし、木の家が持つ良さの方に
より大きな魅力を感じています。
でもこの点は個人の好み、価値観、などで変わってきますよね。
なのでどちらかが優れている、というつもりではなくて、より魅力を感じる方で
計画をするのが良いのかな、と思っています。
> 石造りの家・コンクリートが基本の国からきたものにとって、
> 日本の木造家屋は美しい反面、耐久性その他の面での比較は
> どうなのかと疑問をもちます。
つくりかた次第であると思っています。
過去の木造住宅の耐久性が悪いのにはいろんな原因があります。
施工品質が悪いことも一つです。
設計の計画内容が悪いことも一つです。
ポイントとしては
高温多湿な日本の気候風土を踏まえた設計をすること。
床下からの防湿対策(これは今の住宅ならほとんど問題ないでしょう)
日射遮蔽や通風、採光をしっかりと検討して、自然の涼風や日射熱を取り入れたり、
時には遮ったりすること。
もちろん断熱性能が高いこと。
できれば自然エネルギーをとりいれる手法で省エネルギーな生活を目指す。
ライフスタイルの変化に対応できる構造計画、間取り計画をし、数十年後に暮らす人にも
住みやすい基本計画をしておくこと。根本的な大規模リフォームではなくて、
間取りを少し変更する、劣化部分を取り替える、汚れを落とす、内装をやりかえる、
ということです。
・・・・などなど
といったことが大切だと思います。
そのような配慮が為されていれば最低でも50年は十分大丈夫ではないでしょうか。
その後、適切なメンテナンスをしていけば100年も問題ないと考えています。
> 反対に京都の古い寺院などを廻ると、開け放された木造の
> 古い寺の内部の涼しさや耐久性(大規模な修繕を国家の国宝として
> 施しているとは思いますが)に驚かされます。
住居と違ってやはり通風性が高いということと、
高い技術力でつくられていると言うこと、
使用する部材も品質が良く、大断面の材料を使っていること、
しっかりと管理がなされているということ、
など木造の長所を十分発揮できる環境にあるからなのでしょう。
> 最後に、御社の施工する家は最終的に50年~100年と
> 耐久性の有る世代を超えて受け継げる家造りになっているの
> でしょうか、それとも25~30年経つと大幅なリフォームを
> 施さなければいけない従来の家造りと似たものでしょうか。
30年で解体するような家ではありません。
もちろん、適切なメンテナンスは必要です。
(設備・塗装などですね)
先ほど書いたとおり少なくとも50年は十分だと考えていますし、
適切なメンテナンスをし続ければ 100年大丈夫だと考えています。
でも、明確な根拠、資料、などがあるわけではないので今ひとつ説得力がないかもしれません。
そういう資料を造り、お客様にしっかりと伝えることができるようになるのが当社の今後の課題ですね。
大規模リフォームが今いろんなところで為されているのは
古い家の耐震性があまりないこと、
間取りが今の暮らしにあっていないこと、
適切なメンテナンスが為されていないため劣化するままであるのでより老朽化が進行するから、
といったことが理由に挙げられると思います。
だから先に挙げたいくつかのポイントにも書いたとおりですが
やはり建築する家の基本設計が本当に大切だと思います。
性能、使いやすさ、暮らしやすさ、メンテナンス計画、家族構成の変化に対応できる計画、
建築する家は資産であるという意識があるかどうか・・・モラルといってもいいかもしれませんね。
少なくとも今の木造住宅と言うものはかなりいろんな「方法」で構築できます。
いろいろな価値観、好み、でその選択が分かれるところだと思います。
でも基本は
①耐震性、断熱性などの家の性能が高いということ
②日射の取り込み、遮蔽、通風、雨への対策といった自然環境に対しての正しい
施工方法と品質、設計計画がなされているかということ
③省エネルギー設備を採用する、自然エネルギーをりようするなどによって
エコロジーな暮らし方を念頭に計画をする
という3点に絞られると思います(繰り返しになってしまいますが)。
その点を押さえておけば多少の「方法」の違いがあるとしてもそれは大きな問題ではなく、
あとは個人の判断によるのではないのかな、と思います。
まだまだ建てる人も、建築する我々と同業の人間も、「性能」に対しての認識が少なかったり、
配慮がなかったり、重要視しているとは言えない状況です。
それでも一部の工務店ではそういう点にも配慮して、まっとうな家づくりをしていこうと
地道な動きをしています。
どうかそういう会社さんの方で、家づくりの考えに共感できる所と家づくりを進めて見て下さい。
そうすればきっとH様の望む良い家というものが出来上がると思います。
大変な労力がかかるかもしれませんが頑張って下さいね。
ありがとうございました!



