梁の声

設計の西條です。
大学の恩師が春に退任を迎え、3月に特別講義を行うとお誘いを受けていました。
お察しの通り、コロナの影響で6月に延期になっておりました。この度、再度延期が決まり、事実上開催の見通しが立たず、ほぼ自然消滅となってしまいました。
多くの人から色々なものが奪われています。この困難に屈することなく、最大の注意を払い、備え、やれることに力を注いでいきたいと思います。

居後、天井の中からはぜる様な音がすると相談を受けることがあります。
オーナー様から見れば、大変な不安なことだと思います。
この音の正体は、構造材が割れる音です。
心配をあおる様な説明ですが、そうでもありません。
乾燥が進み、材が締まり、強度を上げているからです。

昔は自然乾燥しかなく、木材に含む水分が抜けるのに時間がかかり、水の抜け方が著しいだけに狂い(寸法変化、変形)も大きかったです。この乾燥の過程で割れるため、音も沢山鳴っていたと思います。

現在は機械乾燥が主流で、乾燥の程度を高めています。(含水率15%)狂いが雲泥の差で最小限に留めております。とは言え、建築後に乾燥を高めるので割れます。強度が上がります。集成材と異なり、無垢材であるが故の、自然が創りあげた魅力でもあります。

岐阜~長野で採れた地松の梁です。粘りのある松は梁として最適で、また曲がりくねった材は床下には適さないものの弓なりに用いることで強度を上増しできる特性を持ちます。化粧材として使えば、これ以上にない木材の醍醐味を味わうことができます。

地松を探しに加子母に行きませんか?