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『1階LDK』と『2階LDK』のどちらがいいの?

具体的な土地が決まると一度は考えることだと思います。特に名古屋市のように地価が高く土地面積が限られていて、隣家が迫って建っているとなおさら考えてしまいます。あるいはこのようなことをしっかりと考えた末に、理想の土地を探している方もいらっしゃることでしょう。実のところ『1階LDK』と『2階LDK』、どちらがいいのでしょうか?


それぞれの良いところを設計の立場で考えてまとめてみました。
『1階LDK』のメリットは『2階LDK』のデメリットになったりもします。その逆も然りです。

1階LDKのメリット

①バリアフリーな生活を提案できます

1階に生活空間(LDK+水廻り+1室)があるのは生涯のことを考えると心理的にも安心できます。「2階だから不安」と考えるのではなく、緩く上がれる階段にしたり、EVが設置できるように構造を計画しておくことで回避できることもあります。

②庭とのつながりがつくりやすい

外部空間(庭)とのつながりを活かせるのは、1階LDKとしての特徴です。駐車場以外にスペースを確保できれば、空間の奥行を広く感じさせたり、植栽の癒しに触れたりすることができます。

③水廻りの維持管理がしやすい

2階にトイレがありますが、大半の設備が1階であれば床下からの配管のメンテナンスが可能です。万が一の不具合発生時にも内装のダメージも少なくすみます。

④来客・宅配便の応対による負担が少ない

インターホン越しの応対はともかく、フラットな移動で用が足せるのはラクです。応対する人のことだけではなく、届いた荷物をどこに運ぶのかも最小限の移動ですみます。

⑤防犯の対策がとりやすい

防犯対策と窓の開閉には関連があります。在宅時は人が防犯の要となり、就寝時は防犯対策できている窓が開けられます。ブラインドシャッターや電子錠、防犯カメラなどの設備を設置することで対策を強化することができます。

⑥通風が採りやすい

⑤の話の続きになりますが、エアコン不要な時期に日中は1・2階ともに開放して過ごせますし、就寝時には2階の個室の窓も開放できます。

⑦床下エアコン(暖房・冬仕様)が優位に働きます

ハウスメーカーさんの全館空調とは異なり、家庭用のエアコン1台で家を快適にしてしまうのが床下エアコンです。イニシャルコストも買い換えにかかるコストも魅力的です。1階LDKの無垢の床がさらに心地よくなり、床下から伝わる暖気は熱の性質で1階を温めた後、2階へと伝わっていきます。

⑧家族間のコミュニケーションがはかりやすい

玄関と個室が直結していないので、LDK越しの経路とすることができます。コミュニケーションは経路が解決するわけではありませんが、機会を増やすことに変わりありません。

⑨音で不快になることが少ない

家族間の時間のずれなど、就寝スペースが2階であれば生活音は伝わりにくくなります。ここで触れた生活音とは、人の移動や水廻りの排水の音を指しています。

⑩家電等荷物の搬入経路が確保しやすい

引越しなど頻度は多くありませんが、大きな家電や家具の搬入は、1階LDKは出し入れしやすいと思います。2階へのベッド(マットレス)の搬入経路は注意が必要です。

■2階LDKのメリットを考えます。

2階LDKのメリット

❶耐震的に有利です

大きく考えると構造は4層(屋根、2階、1階、基礎)あります。『屋根』は『屋根』だけ、『2階』は『屋根』と『2階』、・・・、『基礎』は全て(4つ)と下にいくほど荷重負担が増加します。2階LDKは荷重負担が小さいため大きな空間を無理なく計画でき、かつ1階には個室の間仕切りとして柱が細かく配置されているので分散して受け止めることができます。構造的に理にかなった配置となります。

❷窓を大きくできる

❶の話の続きになりますが、荷重負担が小さく耐力壁は少なくすみます。結果、大きな窓を付けられたり、配置の自由度が増します。

❸日当たりがとても良いです

❷の話の続きになりますが、大きな窓から多くの光が、南の建物の影響を最小限に採りこむことができます。

❹狭小地でも心地よいLDKができます

❸の話の続きになりますが、狭小地でもLDKも最も良い条件を引き出すことができます。

❺小屋裏とのつながりが魅力的です

屋根空間をロフトにしたり、勾配天井にして天井高を高くしたり、LDKからのつながりは開放的であり、利用しやすく、重宝します。平屋の場合も同様な考え方ができます。

❻プライバシーが確保できる

道路からの視線が届かないため、LDKのプライバシー性を高めることができます。

❼眺望がすばらしい

なんといっても空が近くなります。窓からお隣の屋根の上から青い空が見えます。隣に公園や街路樹があれば借景を楽しむことができます。

❽内装材の制限がかかりません(準耐火構造は除きます)

火気使用室(主にキッチン)に上階の部屋がある場合は、壁・天井の不燃化をする必要性がありますが、2階LDKでは無垢の木を貼ることができます。燃えないという意味ではないのでご注意ください。

❾就寝時の防犯対策が高い家になります

1階で寝ることで1階での異変にいち早く気付くことができます。また、小窓や面格子などの対策も取りやすく防犯性を強化できます。

❿LDKを広くできます

1階にあって2階にないもの・・・玄関です。2階LDKは同じ面積でも『玄関分』広く使うことができます。


いかがでしたか?ご検討のお手伝いができたのなら幸いです。