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土地探し|安く良い土地を買うためのポイント8つ

今回は土地探しで注意すべき「お金の話」です。土地にお金をかけすぎると建物にかけられるお金が減ってしまいます。土地で予算オーバーした分、建物のコストを削ればいいと思うかもしれませんが、それは至難の業です。材料や建具、設備などの家の仕様を落としても削減できる金額には限界があり、大きくコストカットしようと思うと面積を減らさざるを得ません。例えば、坪単価70万円の建築会社で200万円削減しようとすると約3坪(6畳)、つまり個室1部屋分の面積をあきらめなければなりません。よって、土地はなるべく安く買うべきなのです。

そこで注意すべきなのが、不動産情報に掲載されている「土地の販売価格」のみが「土地にかかる費用」ではないということ。地盤が弱い土地では地盤補強費がかかるし、水道やガスなどのインフラが整っていない土地ではインフラ整備費が必要です。他にも販売価格には含まれていない費用は土地によって様々あるので、今回のブログでは「土地にかかる費用」を抑えるために特に注意すべき8つのポイントをわかりやすく解説します!

地盤強度

日本は軟弱地盤が多い国で、地盤改良が必要になる可能性は一般的に30~50%(地域によってまちまちですが)と言われております。内容にもよりますが100万円前後の費用になることも。購入前に出来ることとして 地盤サポートマップ を利用することがオススメです。

気になる土地の住所を入力すると、大手地盤調査会社の過去の調査実績をもとに「地震時の揺れやすさ」「液状化の可能性」を表示してくれます。また、画像のように過去の調査実績の分布図も公表しているため、近隣の実績から地盤改良の要否を大まかに把握することができ、ひとつの判断基準になります。
ただし、地盤強度の高い地域であっても宅地造成で盛り土や切り土を行った場合など、地盤補強が必要になることがあり、これを素人が判断するのは困難です。土地探しが具体的に進んだら、住宅会社の担当者にお願いして現地確認をしてもらいましょう。

防火・準防火地域

火災が発生したときに、延焼して大規模火災に発展する可能性がある地域は都市計画法で防火地域、又は準防火地域に指定されています。その場合、外壁、軒裏、窓、屋根は延焼を防ぐ仕様にする必要があります。
よって、防火・準防火地域の指定のない地域に比べて建築費用(100万円程度)が高くなります。
(法22条区域に指定されている地域も外壁、屋根に規定があります)
基本的に、指定の有無は土地情報に記載されています。記載のない場合は、ネット上で公開されている各地域の都市計画地図で確認しましょう。

配管引き込みの有無(水道、下水、ガス)

水道、下水、ガス配管が宅地内に引き込まれていない場合、引き込み費用が発生します。今まで家が建ったことがない土地は注意が必要です。宅地内引き込みがされていない場合、水道・下水引き込み工事(60~80万円)やガス引き込み工事(10~15万円)が必要になります。
前面道路に下水が整備されていない場合、浄化槽の設置費用(40~75万円)が必要です。浄化槽は清掃費、管理費などのランニングコスト(5~10万円/年)もかかります。

高低差のある土地

高低差のある土地は土砂が崩れるのを防ぐために擁壁が必要となります。高低差が大きくなればなるほどその費用は増し、規模によりますが数百万円もの費用が発生する可能性があります。
既存の擁壁がある場合でも現行法にそぐわない擁壁は再構築などの対策が必要となり、費用が発生します。高低差がある土地を買う前に住宅会社の担当者に相談しましょう。

資材搬入や重機進入が困難な場合(狭小地は注意!)

敷地の規模や道路幅が小さい場合は工事や資材搬入が困難となり、建築費が高くなる可能性があります。あらかじめ住宅会社に確認しましょう。
狭小地では重機による作業が制限されるため職人さんの作業費が高くなります。

古家の解体

古家有りの土地の場合「引渡し条件」を必ずチェックしましょう。「更地渡し」と記載されている場合は購入者への負担はありませんが、記載のない場合は80~200万円の解体費用を負担する必要があります。

私道負担金

接する道路が私道の場合、「私道負担金」の有無を確認しましょう。私道を通らなければ家に入れない敷地では、私道の整備費・維持費を負担金という形で負担しなければならない場合があります。

「仲介」か「売主」か

土地情報の目立たないところに書かれていることの多い「取扱者情報」ですが、実はとても重要です。「仲介」の場合、仲介手数料が必要ですが、「売主」の場合、売主から直接購入することができるので仲介手数料がかかりません。例えば、仲介で2000万円の土地を購入する場合「(2000万円×3%+6万円)×1.1(消費税分)」で、72万6千円の仲介手数料がかかります。

まとめ

冒頭に述べた不動産情報に掲載されている「土地の販売価格」のみが「土地にかかる費用」ではないということ、ご理解いただけましたでしょうか。販売価格に含まれていない費用を見極め、本当の意味でお値打ちな土地を見つけましょう!

地盤補強費や高低差のある土地の擁壁工事費など、素人が判断するのは困難な費用もたくさんあります。土地探しが具体的に進んだら建築のプロにアドバイスをもらいましょう。仲建設では土地探しからのご相談も歓迎しております! 土地の特性を見て、どのような建物を建てることができるか、土地以外にどのような費用がかかるかなど、建築士の視点でお伝えします。ぜひご相談ください!